30年以上の歴史を経て開発されたMCG解析システム
(1970年代中国)
MCG解析技術の基礎研究はもともと1970年代の中国で始まりました。北京・上海などで大都市化が進んでいく中、「大都市化による騒音等の環境変化が人体に及ぼす影響」を計測する研究プロジェクトが北京清華大学を中心に進められました。
人体影響を計測する手法として、ECG・EEGなども用いられましたが、さらに微細な生体情報の変化を計測する手法として、ECG・EEGデータを数学処理して周波数帯域での変化を抽出する手法が開発されました。
この新しい解析手法は中国において、その後さらに1980年代中頃まで、動物実験や人体での臨床観察などの研究が行われましたが、文化大革命の影響を受け1985年からは研究の場をアメリカへ移すことになります。
(アメリカでの研究開発)
アメリカでは、基礎研究で得られた周波数帯域で観察される活動電位の変化を示すインデックスをMCGアルゴリズムとして確立し、PCベースのシステム化に成功します。
さらに検査システム完成のための臨床データ収集も続けられ、最終的に複数の病院から10万名を越える臨床データが集められました。
このように集められた臨床データが、現在のMCGスコアリングシステムの基礎データとなっています。
(プレミアハート社の設立と臨床試験)
1998年にニューヨークでプレミアハート社が設立され、以降MCG解析システムの診断機器としての臨床試験が進められました。
2000年には医療検査機器としてFDAの認可を取得、臨床試験も米国NY州 Westchester Medical Centerで136名(2000年)・ドイツSiegburg Heart Centerで751名(2001年・2003年)・アジアマルチセンタートライアル(日本・韓国・シンガポール・インド)計189名(2004年)、累計で1,000名以上の冠動脈造影検査結果とMCGスコアとの相関性評価が行われ、これらの研究に対する論文が発表されています。
(米国保険適応と国際展開)
複数の臨床研究発表を経て2009年にはAMAの保険コードであるCPT Codeを取得しました(0206T)。
解析システムもインターネットベース解析サービスとして確立、同時に機器も小型化させ解析サービスの海外事業展開準備も開始しました。
2010年より日本での解析サービス展開を目指し、許認可取得のため現地法人を設立しています。またその間解析システムおよびアルゴリズムの特許化も同時に進めてきており、10の特許が取得/申請されています。
(日本での展開)
日本では、2011年に機器の承認を取得し解析サービスを開始しました。
日本独自の臨床研究も進められ、これまでいくつもの論文が発表されております。